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吾輩は猫である。正確性は無い。

 

  ◆シーン

 

  ≫発言キャラクター

  発言内容

 

  ~曲タイトル~~~~~~~~~~

   歌詞

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◆精神病院

 

(レンフィルドが一人で話している)

 

≫レンフィールド

ご主人様……?

ええ!ついに時が来たのです。

素晴らしい道のりの第一歩!

さあ来てください。

来て、命と死の軛を断ち、私を自由にしてください……

 

ウィットビーベイですって……?

しかしご主人様、私たちの目的はこんなことではありません!

 

(ドラキュラの影が現れ、レンフィールドの首を絞めつける)

 

ああ……はい……勿論ですご主人様……

ご主人様の仰せのままに……

私のような虫けらは、ただ待ち続けるだけです……

 

(ドラキュラ、レンフィールドを放してやり、消える)

 

(レンフィールド、床に伏せ頭を下げる)

いつも感謝しております、いつもあなたに従います、いつも感謝しております、いつも……

 

≫ジャック(セワード)

レンフィルド!お前を治療しようと、私の恩師が来てくださったぞ。

ヴァンヘルシング教授、この友人が私が申し上げた患者です。

 

(ジャック登場)

 

(レンフィルド、慌てていつもの位置に戻る。挙動不審。)

 

ヘルシング

これが症状なのか?

 

≫ジャック

先程お伝えした通り、自分の蒐集物にものすごい執着を見せるのです。虫だろうがネズミだろうが、深い興味と極端な愛情をもって世話をします。

……なに、突然口に入れて飲み込む前までではありますが。

 

ヘルシング

ジャック、2人で話をしてみようと思うのだが。

 

≫ジャック

あ…… 危ないかも知れませんよ。

大丈夫ですか?

 

ヘルシング

俺は大丈夫だよ、ジャック。

 

≫ジャック

(笑って)それでは、私は出ていきましょう。

 

(ジャック退場)

 

≫ヴァン

こんにちは。レンフィルド氏。

かなり様々なものを集めているようですね。

この中で1番大切なのはどれですか?

 

≫レンフィルド

これだ。(箱から取り出したミミズを見せる)

 

ヘルシング

へえ……なぜです?

 

≫レンフィルド

こいつが1番血が多いからだ。

少し食べてみるか?

え?え?(ヴァンの顔にミミズを近づけて)

うはははは〜

誰もこんなものを楽しめはしないさ。

残念だったな、教授先生。

 

ヘルシング

……いつから血を飲むようになったんだ?

 

≫レンフィルド

それは言えない。

 

ヘルシング

君と同じように、血を飲むような人間は他にいるのか?

 

≫レンフィルド

呼びかけを受けた者は多い。

選択した者は少ない。

 

ヘルシング

では、君は君が自分で選んでこうなったのか、それとも選ばれたのか?

 

≫レンフィルド

両方だ。

私は鷹よりも高く舞い上がり、最も素晴らしい魂の源泉を与えられるだろう。ご主人様から……

 

ヘルシング

主人?お前の主人というのは誰だ。

 

≫レンフィルド

しーっ!頼むからこれ以上何も話さないでくれ。お願いだ。

 

(ヴァン、レンフィルドを壁に押さえつけ首を絞める)

 

ヘルシング

レンフィルド、お前は俺たちの主人を裏切ったのだ!あの医者に俺たちの秘密を全てばらしただろう。

 

≫レンフィルド

お、おまえご主人様に言われて来たのか?

 

ヘルシング

俺たちについてどこまで喋ったんだ?

 

≫レンフィルド

あああ……違う!

私はご主人様については一言だって話しちゃいない!

 

ヘルシング、レンフィルドを放してやる)

(レンフィルド、床に倒れてあえぐ)

 

ヘルシング

そりゃそうさ。お前などが知っていることなど何も無いはずだからな。

 

≫レンフィルド

何? 私"なんか"だって?

なんだって知っているさ!ご主人様には私が必要だからな!

 

ヘルシング

いいや、お前も俺たちと同じく必要の無いただの駒だ。

 

≫レンフィルド

必要なんだ!

必要としてくださっていますよね?

そうに決まってる!

見返りとして最も素晴らしい報酬を下さると仰ったんだ。

 

 

〜master's song〜~~~~~~~~~~~~~~~~

 

≫レンフィルド

 初め私の耳元で囁く

 静かな声が聞こえた

 夜明けに目覚める私に呼びかける

 御言葉に従った

 

 緻密な計画を1寸の間違いもなく進め

 毎晩あの方の声を聞き 準備してきた

 

 そうだ

 私は彼の考えを知っている

 彼が何を飲んでいるのか、感じているのか

 獲物を追う時

 

 そうだ

 全て知っているのだ

 彼の笑い声が私には聞こえてくる

 罠にかかった餌に 喰らいつくとき

 

ヘルシング(セリフ)

やめてくれレンフィルド。その程度は誰でも全て知っている。

 

≫レンフィルド(セリフ)

いいや。これは知らないだろう?

 

≫レンフィルド

 七つの海を渡った

 波を切り分け

 真っ赤な月が昇るとき

 血の赤に染まる

 

 長い時間ご主人様を待っていた

 新しい時代を共に歌おう

 共に歌う者には

 新しい命が与えられるだろう

 

ヘルシング

 一体お前が何を知っていると言うのか

 お前の話していることは勝手な幻想に過ぎない

 主人がお前にだけ教えたという計画を

 全て 俺に話してみろ

 

≫レンフィルド

 そう簡単に話してはならない

 誰でも彼でもこの計画を知れる訳じゃない

 じっと彼の呼び掛けを待ち続け

 準備してきた者にだけ

 今 自由を

 自由……

 

ヘルシング(セリフ)

一体その自由とやらはいつご主人様から与えられるって言うんだ!

 

≫レンフィルド

 嵐にあった船の上

 生き残った者はいない

 甲板には船長一人が

 だが、やがて死ぬ!!

 

(レンフィルドがナイフでヘルシングに襲いかかり、腕を切りつける)

(倒れたヴァンの傷から血を啜ろうとするレンフィルド)

(看護師たちが彼を取り押さえ拘束着を着せる)

 

≫レンフィルド

 私だけが あの方の考えを知っている

 あの方の命令にいつも従順で

 永遠の命を与えられるだろう

 

 決して

 あの方を止めることは出来ない

 全て始まってしまったこと

 感じるのだ

 ご主人様の力強い息遣い

 窓を越えて 霧が

 襲ってくる

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

(レンフィルド、なんかレクター教授が乗せられてたみたいな担架に縛られて退場)

 

 

≫ジャック

大丈夫ですか?申し訳ありません……

出て行くべきではありませんでしたね

 

ヘルシング

お前の友人が"ノスフェラトゥ"という奴について話すのを聞いたことがあるか?

 

≫ジャック

教授、精神病者の言うことですよ。

 

ヘルシング

ノスフェラトゥについて聞いたことがあるかと聞いているんだ!

 

≫ジャック

ありません……なんの事です?

 

ヘルシング

ノスフェラトゥルーマニア語で悪魔という意味だ。人の血を吸って生きるヴァンパイア。私の妻ジュリアを奪った奴に間違いない。

 

≫ジャック

まだそのヴァンパイアの研究を続けているのですか。奥様は珍しい病気で亡くなられたのです。

 

ヘルシング

いいや。奴が再び現れ始めたに違いない。

 

≫ジャック

はあ……私には全く分かりません。

そろそろ患者の様子を確認しに行かなくては。

 

(ジャック退場)

 

 

~Last Man Standing~~~~~~~~~~~~~~~

 

この不吉な予感 初めてでは無い

前にも感じたことがある

凄惨な悪夢が再び始まった

彼女が奪われた夜

 

正体不明の影 獣の奇声

闇の手で彼女を奪っていった

 

地獄の果てまで私は追いかけるだろう

穢れた罪を許すことは出来ない

今こそ審判の時が来たのだ

悪魔に裁きを下す

 

神に背いた堕落した怪物

人間の血を求める

永遠の命という誘惑の言葉で

弱い魂を惑わす

 

数えきれない命が皆破壊された

血なまぐさい私は 黒い怪物の手に

 

地獄の果てまで私は追いかけるだろう

穢れた罪を許すことは出来ない

今こそ審判の時が来たのだ

悪魔に裁きを下す

 

人生をかけて 追ってきた

これだけが 私の使命

奴を捕らえる それまでは

平和も安息も私には訪れないだろうから

 

最後の戦いは既に始まった

復讐の刃を抜こう

最後の勝利は私に与えられるだろう

死をも恐れはしない

 

私の魂を 捧げて

殺すのだ

 

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